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2014-07-29(Tue)

佐世保の事件。雑感。

高1同級生殺害:「人を殺してみたかった」容疑の少女供述 - 毎日新聞

長崎・佐世保の同級生殺害:体にも複数の傷 死因は窒息、刃物など準備か - 毎日新聞


胴体にも複数の傷が・・・という事は、最終的にはバラバラにするつもりだったハズだ。そのつもりで切断工具も揃え、遺体を前にいざ始めてみたら、首と手首を切断した時点でヘトヘトになり疲れてヤメたのだろうか。“もういいや”という、ある程度の満足感と飽きの混ざった域に達していたのだろうか。それにしても、事前に会う約束をし、一緒に買い物をし、その後に撲殺してから切断という流れ。そこに殺害を躊躇する余地があったのかどうかはわからないが、計画を最後まで遂行し完結させるという、不気味なまでの意志の固さのようなものを感じて、それが何ともニュースの聞き手読み手としては憂鬱にさせられる理由でもある。逮捕された女子生徒は、警察の取り調べにも淡々と答えているとの事だ。目的を達成してしまった今、彼女が感じているのは、満足感なのか、それとも同じだけの虚しさなのか。

佐世保での殺害事件というと、10年前のあの小学生の事件が真っ先に思い出される。小学生が、それも女子生徒が同級生を明確な殺意を持って校内で殺害するというのは、事件としての単なるショッキングさだけではなく、それまでノンビリしていたオトナが、子供達に“新たなステージです”と冷たく言われているような気さえしてくる陰惨な事件だった。学校は、あの事件を踏まえ、様々なカタチで生徒たちには“命の大切さ”について説いてきた、とのことだ。今回逮捕された女性生徒もあの事件については当然のことながら聞かされていたハズである。しかしまた同じ事が起きてしまった。教える側は、今頃教師としての無力さを痛感していることだろう。

結局のところ・・・・、なくならないのである。教師が命の大切さを説いて、それを生徒全員が理解し実践しているのなら、殺人事件など起こりようがないのである。少なくとも、計画性を持って同級生を殺害することなど、その発想すら思いつかないハズだ。でも、起きる。起きた。“だって人間だもの”・・・とはこういう時に使うコトバではないとは思うが、要は学校教育以前の問題ということなのである。“人を殺してはいけません”の一行をインプットすれば、いかなる場合でもその一行だけには従うというロボットの原則は人間には通用しない。まずそこを踏まえない事には、命についてどんなにアツく語ったところで、“教育の果たす役割とは”、ってな耳障りのいいキャッチコピーのようなレベルのまま、教師の自己満足で終わってしまうのである。“生徒の心に届いてないのかも・・・”というどこかの教育長のコメントが紹介されていたが、おいおい、今頃今更何を言ってんの?という感じなのである。

要するに、生徒の心に届くとか届かないとか、そういう次元で話をするな、と。教えてきた事が、生徒の心に届かないことを嘆く前に、学校での教育の限界を認めることが先だと言う事。もちろん、無駄なことをしているわけではないのは、誰もが理解しているハズである。今すぐに理解出来なくとも、人の命とは何ぞや、と向き合うことの大切さを徐々にでも理解してくれればいい、という教える側の生徒たちへの願いも極当たり前のものだし、真っ当なことでもある。つまり、この手の事件が起きる度に、学校教育の問題に論点がシフトして時間だけが過ぎて行っているが、教育という意味で論じるのであれば、家庭という、学校とは違う“教育の場”も含めて論じなければ全く意味を成さないのである。

先日ブログで書いた、“洗剤誤飲”のネタと共通するのである。親の監督責任よりも先に、メーカー責任を追及するというマスコミの安易安直な風潮。真の原因に目を向けずに、叩きやすそうなモノから先に手を付けて糾弾していてばかりでは、本当の意味での事態改善に向かうハズもにない。製品事故で“メーカー責任”というコトバをどうしても使いたいのならば、この手の事件でも、加害者となる子供を作った親としての“メーカー責任”を追求されて当たり前なハズだ。その責任を教育の場だけに求めるのは筋違いに思えてならない。今になって、逮捕された女子生徒の過去の問題行動が明らかになっているが、これがもし製品だったら、その責任追及の矛先が向くべき先はどこになるだろうか。

マスコミの報じ方というのは、往々にして加害者の親の存在、親の責任については及び腰というか、妙におとなしくなる。被害者については、血縁関係、交友関係、近隣の人々、学校関係等々、あらゆることがマスコミの取材対象となり、公にされる。“その人にインタビューしてどうすんの?”と思うこともしばしばだ。その一方で、加害者はベールに包まれたままである。とは言え、ネットではそのベールなど全く意味を成さない。メディアの違いによるそのちぐはぐさは相変わらずである。真偽不明な情報が混在したまま流れるネットは報道とは言えず、受け手がどう見極めて判断するか、というチカラが必要になるものの、テレビがネットの情報に振り回されているというのもまた情けない事実だ。


今回のような事件は、ゼロにすることは出来ないが、恐らく減らすこと、もしくは最悪の事態を回避することは可能なハズである。“二度とこういうことを繰り返さない為に”というコトバをよく聞くが、改めて、その策について考え直す時が来ているのではないだろうか。命の大切さを生徒たちに説くことも非常に大切なことだとは思うが、そもそも、そういうことは授業で習うことではないということからスタートしないと、事件が起きる度に教師の無力感だけが残るハズである。それは結局自己満足の裏返しでしかない。事件について識者と称する人々がテレビで論ずることが無駄だとは思わないが、やはり核心に触れない論議に終始しているようしか思えないのである。事件を起こす加害者の側は、時代と共にその性質も変容していき、その一方で、それを防ごうとする側は進化も変化もしないまま取り残されているという現実。その差を埋めるキーワードが、“責任”ということになるハズなのだが、いつまで経ってもこれは宙に浮いているままなのである。





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2014-07-26(Sat)

洗剤誤飲が多発というニュース。バカバカしいニュース。

「第3の洗剤」乳幼児の誤飲が多発 ゼリーと誤認?発売2カ月半で23件+(1/3ページ) - MSN産経ニュース

ニュースとしての価値のない、ただの“ネタ”だとは思うが、こういうバカバカしいネタが、いつの間にか仰々しいニュースになったりするので参ってしまう(笑)。あの“こんにゃくゼリー騒動”再び・・・といった雰囲気ありありである。

ワタシが見たのはTBSのニュースだったと思うが、この手の問題に詳しい先生とやらにインタビューをしていた。その先生曰く、“まず、製品の色について、子供が興味を持ちそうな色をヤメる。そして子供が飲み込めないような大きさを考える。”とのことだ。メーカーにはアドバイスもしていた、ということだった。なるほど。確かに青やピンクというのは、グミキャンディーやゼリーを連想させるかも知れない。それがコロコロしたキューブ状のモノだったら、尚更お菓子的に見えるだろう。ただ、色については香りや楽しさといったイメージから設定されてのものだろう。何色でもイイというものでもない。パッケージ色とのリンクというのも条件だったハズだ。大きさや形状についても、粉や液体の計量の手間を省き、一切手も汚れない、尚且つコンパクト、という方向で考えれば、あのキューブ状のコンパクトな形状は当然とも言える。水に触れるとすぐに溶けてなくなるというフィルムを使った点も、今までありそうでなかった発想だ。もし、先生のアドバイスを取り入れる余地があったのならば、当然製品には反映されただろうし、反映されてない点があれば、それはそれでメーカーの責任を持った判断である。製品化までの膨大なプロセスを考えれば、テキトーなナンチャッテ製品が世の中に出ているとは到底思えない。ここは中国ではない(笑)。

・・・で、ここまでのベタな流れ。ちょっと待てと。

TBSは・・と言うか、恐らくほぼ全てのマスコミだとは思うが、コメントを求める先や取材する先が違うんじゃないか?ということだ。どこかのエラい先生にメーカーに対する意見を求める前に、この二十数件の誤飲事故それぞれの当事者に、事故が発生した時の状況を詳しく聞き、公表すべきじゃないのか?今回の場合、コトのプロセスがよくわからないが、専門機関からの事故事例の報告、注意がニュースとしてとりあげられている。こんにゃくゼリーの場合は、そこに事故の当事者がまるで被害者のような立ち位置でセットになって報じられていたが、この洗剤誤飲についても、報じられている構図そのものは同じである。本当の非はどちらにあるのか、と論ずる以前に、まずは製品の問題を槍玉に挙げるところから始まるというマスコミ特有の浅はかで偽善に満ちた短絡的発想。この何とバカバカしいことか。

先日、同じような誤飲事故について、ボタン電池の危険性というのが取り上げられていた。数分で体内の粘膜に穴が空いてしまうあの実験映像には正直驚いた。ボタン電池の場合、蓋がネジ止めになっているものが多く、また、日常的にその辺に転がっているということは乾電池に比べれば少ないハズである。それでも事故は起きている。確かにボタン電池の形状は、硬貨と似ており、乳幼児がクチにしてしまうと、舌の上に乗せてペロリと飲み込んでしまうのもわかる。

つまり・・・である。これらのニュースで考えるべきなのは、何故こうした事故が起きるのか、という極々当たり前のことなのである。本来防げるハズの事故が、何故に起きるのか。この手の事故が起きる度に非常に情けなく感じるのは、真っ先にマスコミは、製品の持つリスク、主にハード的な要因に向かうことだ。“ある製品で事故が起きる → 犠牲者は子供。なんて痛ましい事故なんでしょうか → なんでこんな危険な製品をつくったのか。設計に問題はなかったのか → メーカー;“わかりました。再設計します” ・・・こんな流れ。公園の遊具で起きる事故でも、似たような流れになる。先日は足用のマッサージ器を首に当てて老人が死亡するといった事故があった【まとめリンク】。わざわざカバーを外して用途外使用した結果の事故。そしてメーカーも厚労省も一斉に製品の使用中止を呼び掛けるという事態。亡くなった方には申し訳ないが、失笑苦笑の域である。

改めて、この流れのバカバカしさにはヘドが出る。

例えばボタン電池。まぁ、これについては乳幼児がオモチャの電池の蓋をカチカチ弄ってて、というのはあり得るだろう。手の届く範囲にあるのも頷ける。方や“ジェルボール”と呼ばれている洗剤。何故に乳幼児がその箱を開け、取り出し、おいしそうだなとクチに放り込める状況になっているのか、大きな謎である。乳幼児というのが何歳までのとかどの程度まで成長した子供を指すのかはわからないが、少なくとも親が無理矢理その子供のクチに押し込んだりしない限り、その子供は自分の意思で、興味の赴くままにジェルボールを手に取ってクチにしているハズである。その状況は容易に想像が付く。うん。前言撤回。謎でも何でもない(笑)。手の届くところにカラフルな物体があれば、オトナでも興味を持つ(笑)。

製品に事故の原因が全くないと言ってるわけではない。改良の余地はあるだろうし、それは世の中に存在するありとあらゆる製品について言えることである。万人にとって完璧な製品など存在しない。メーカーの責任というのは、不完全な製品を世の中に出さないことであるのは当たり前の話で、むしろ、世の中に送り出した製品について、より完璧な製品を目指して行くというところにある。ソフトにバージョンアップがあるように、ハードもまた然りである。

がしかし、メーカーがどれだけ製品の改良に取り組もうと、それが間違った使われ方をされたり、管理が不十分であれば、全く意味をなさないのである。拳銃や刃物といった凶器。それらもまた極論のようで、実はまったく同じハナシだ。親の監督責任に全く言及することなく、メーカーや製品の落ち度についてアレコレ突いて満足するのは、あまりに短絡的であり幼稚でありバカバカしいのひと言である。マスコミやヒマな団体にとっては格好のネタなのかも知れないが、そろそろマトモな論議をしてもいいのではないのか。この手の事故が起きる度に繰り返されるその場しのぎのオバカな騒動はヤメにすべきだし、もしメーカー責任ということをどうしても取り上げたいのなら、全く同じだけの時間と労力を割いて、親の責任についてもマスコミは行動すべきなのは言うまでもない。防げたハズの事故であるということ。それでも起きてしまう現実。加害と被害という安易な構図でこれらの事故を括るべきではない。

可哀想なのは、子供でもその親でもない。メーカーでもない。一番同情されるべきは、加害者のように晒される製品そのものである。

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2014-07-21(Mon)

福岡のバスジャック事件。雑感。

福岡でバスジャック男逮捕 乗客ら25人無事 : 最新ニュース : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

過去にも乗っ取り予告…九州道バスジャック逮捕の男

<九州道バスジャック>運転手が「SOS表示」 生きた対策 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース


福岡でのバスジャックと言うと、犠牲者の出た数年前の事件を思い出す。幸いな事に・・・(事件に巻き込まれた人にとっては幸いでも何でもなくただの災難だったとは思うが)・・・今回は110番通報から約30分で容疑者の現行犯逮捕に至った。痛ましい前回の事件を教訓に導入した、バス後部の“SOS表示”が早期の事件解決へ導いた。加えて運転手の冷静な対応も忘れてはいけない。この手の事件が発生した際、必ずしも今回のような早期解決へ至るというわけではないハズだ。状況を見誤れば、事態を悪化させる結果となる。しかし、今回は運転手の判断と“SOS表示”というソフトとハードが見事に連携したカタチで事件の早期解決へ至った。

・・・しかし、である。

西鉄バスは記者会見の席で“御迷惑をお掛けし申し訳ありませんでした”という旨の発言をして頭を下げていた。いかなる理由にせよ、公共交通機関として乗客を事件に巻き込んだコトへの謝罪だとは思う。犠牲者を出す事なく事件を収束させることが出来たという上での謝罪は、会社としてもある意味余裕をもって企業責任を表明しているようにも見えたし、実際そうだろう。ただ、この会見をニュースで見ていて、ワタシは非常に疑問と言うか、不愉快ささえ感じたのである。それは、西鉄バスへ、ではない。全くない。当事者である企業としての会見は責務だろうし、その内容に全く異を唱えるつもりもない。疑問なのは、本来真っ先に会見すべきは、加害者側なのではないのか?・・・ということである。

逮捕された容疑者は、過去に犯罪を犯した人々を更生するためのグループホームに入所していたとのことである。この容疑者は2011年にもバスジャック予告の貼り紙をして刃物を所持していたことで逮捕されている。ローカルニュースによると、“軽い知的障害”があるとのことだった。そんな容疑者が、自ら発した予告通り、3年後に軽々とバスジャックを遂行したのである。犠牲者が出なかったことが唯一の救いだが、路線バスではなく、高速バスでの犯行だったことを考えると、大惨事と紙一重だった事件であることは間違いないのである。

容疑者が入所していたグループホームの担当者は、“一所懸命、作業していた。気分転換と言って外出の許可を出した”とのことだ。アホかと。監督責任の欠片も感じさせないコトバに呆れるばかりだ。まず、会見すべきは、西鉄バスよりも、このグループホームじゃないのか?疑問というか不愉快で仕方がない。マスコミの腰の退け方も相変わらずで、そのことも情けないばかりだが、“知的障害”とかいうキーワードが絡むだけで、こうもおとなしくなるのかと、毎度のコトながら呆れてしまうのである。

恐らくこの手の犯罪はまた起きるだろう。バスジャックに限らず、通り魔的な犯行や場当たり的な犯行等々起きるだろう。そして、報道のされ方が容疑者の素性等によって極端に変わるという情けなさも変わる事なく繰り返されるだろう。

いずれにせよ、である。今回のバスジャック事件。犠牲者が出なかったから事件報道としての優先度が下がっているというだけはないのは誰の目にも明かである。それに加え、容疑者単独の犯行ということで終わる雰囲気である。マスコミも、誰一人としてグループホームの監督責任を追求するつもりはなさそうだ。当事者であるグループホームも、公式の場で謝罪するつもりがないらしい。犯罪者を野放しにした責任も自覚もないのだろう。マスコミが“差別”というキーワードに敏感になっている限り、彼らはそのキーワードを笠に着続けるだけのハナシである。これではこの手の犯罪が減るハズもない。
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